子猫を保護した後の飼育方法

春の子猫シーズン到来!子猫を見つけたらどうする? 

春は猫の繁殖期で、道端で生まれたばかりの子猫を見かけることが多くなります。この時、母猫がいない場合、どうすればいいのでしょうか?

1. 安全で静かな場所へ保護

道端で子猫を見つけた場合、慌てて連れて帰るのではなく、母猫が本当にいなくなったかどうかを見極めましょう。距離を保って観察し、母猫が餌を探しているだけかもしれませんので、少しの間様子を見てください。子猫が危険な場所にいる場合は、手袋やビニール袋を手に被せてから子猫を移動させましょう。※人間の匂いがつくと母猫が子猫を見捨ててしまう事があります。

子猫は環境の変化に敏感で、ストレスを感じやすいため、安全で落ち着ける場所を作ってあげましょう。段ボールやキャリーケースを使い、中に柔らかいタオルや毛布を敷きます。段ボールを用意する場合は、ふたに通気用の小さな穴を空け、安心して休めるスペースにしてあげてください。

子猫は自分で体温を調節することが苦手です。体温が低くなりやすいため、暖かい環境を保つことが重要です。

2. 体温管理

子猫は自分で体温を調節することが苦手です。体温が低くなりやすいため、暖かい環境を保つことが重要です。

  • 湯たんぽやペット用の電気毛布を使用すると良いですが、直接触れるとやけどのリスクがあるため、必ずタオルなどで包んで温度を調整しましょう。
  • 子猫の正常な体温は約37.7度で、37.2度以下なら低体温です。保温しながらすぐに動物病院へ。
  • 湯たんぽの代わりに、ペットボトルを使うこともできます。この場合もタオルで包み、温度を調整してください。環境温度は生後1~2週では32~34度、その後は24~27度前後を保てるようにしてください。

3. 授乳と水分補給

子猫は母猫の母乳が必要で、通常の牛乳は消化不良を引き起こすため、猫用のミルクが必須です。

  • 市販の猫用ミルクを使用し、粉ミルクの場合は説明に従いぬるま湯で溶かします。
  • 哺乳瓶や専用のシリンジで飲ませます。

 

授乳と水分補給 子猫は母猫の母乳が必要で、通常の牛乳は消化不良を引き起こすため、猫用のミルクが必須です。
授乳と水分補給 子猫は母猫の母乳が必要で、通常の牛乳は消化不良を引き起こすため、猫用のミルクが必須です。

1日にあたえる頻度や量は、子猫の成長具合によって変化します。日数が経つとともに、一度にあたえるミルクの量を増やし、頻度は減らしていきましょう。1回にあたえるミルクの量と1日の授乳回数の目安は以下の通りです

生後1~7日5~10ccずつ、1日に8~12回
生後8~14日8~15ccずつ、1日に4~8回
生後15~21日欲しがるだけ、1日に4~6回
生後22~30日離乳食をあたえてからミルクをあたえる。
ミルクは徐々に減らして離乳へ。
  • 授乳の際は、必ず腹ばい(うつ伏せ)にした状態でミルクをあげてください。仰向けの姿勢でミルクを飲ませると、ミルクが気管に入ってしまう恐れがあります。空気の飲み込みを防ぐために、哺乳瓶の先端をミルクで満たしてから与えてください。口の周りをそっとなでて刺激してあげると、自分から口にくわえるでしょう。

4. 排泄のサポート

子猫は自分で排泄することができません。そのため、母猫が舐めて刺激を与える代わりに、人がサポートする必要があります。

  • ミルクを飲ませる前と後のタイミングで、温かい濡れたコットンやティッシュでお尻をリズミカルにポンポンと軽く叩き、排泄を促しましょう。
  • オシッコは出ても、ウンチがなかなか出ないことがあります。出ないからといって、お尻をこすると柔らかい子猫の皮膚を痛めてしまうので、こすりすぎないように注意してください。出ないときは、おしりの穴にオリーブオイルなどを塗って、やさしく指の腹で刺激するとよいでしょう。
  • もし1週間以上ウンチが出ないときは、獣医師に相談しましょう。

5. 健康状態の確認と獣医の受診

保護した場合はできるだけ早く獣医の診察を受けましょう。寄生虫や感染症、その他の健康リスクがあるため、適切な処置を受けることが重要です。

  • 駆虫薬ノミ・ダニ予防の処置が必要になることがあります。
  • 子猫の体力に応じて、ワクチン接種スケジュールについても相談してください。
  • 元気がなく食欲がなかったり、呼吸が苦しそうなどの症状があればすぐに獣医に相談しましょう。

6. 清潔と衛生管理

子猫の周囲を清潔に保つことも大切です。

  • 使用したタオルや寝床は定期的に洗い、清潔な環境を維持します。
  • 哺乳瓶やシリンジなどの授乳用具も使用後はしっかり洗浄し、細菌の繁殖を防ぐために消毒することが望ましいです。

7. 社交性と信頼関係の育成

子猫は生後2~3週間ごろから、人間との触れ合いを通じて社会性を学びます。優しく抱っこしたり、撫でたりして、少しずつ信頼関係を築きましょう。

  • 時間をかけて徐々に慣らしていくと、人懐っこい猫に育ちやすくなります。


この時期に愛情をたっぷり注いであげることが、猫との深い絆を築く第一歩となります。


以上のポイントに注意しこまめなケアを心がけ、子猫が健康で幸せに成長できる環境を整えてあげましょう。

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